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マルチループワイヤーとは、1980年にタフツ大学(米国)のキム先生が考案した矯正治療に使用する装置の1つ。正式名称をMEAW(マルチループ・エッジワイズ・アーチ・ワイヤー)と言います。
ワイヤーがループ状である点が特徴的で、従来の直線型ワイヤーに比べ、より自由に歯の動きをコントロールできる矯正装置として知られています。
マルチループワイヤーを使った矯正治療には、保険が適用されません。そのため治療費は全額自費で支払う形となりますが、その費用相場は総額で概ね50~100万円ほど。
従来のスタンダードな矯正方法を進化させたような治療法ですが、患者が負担する総額費用は、従来の矯正方法と大きな差はありません。
マルチループワイヤーを使った矯正治療の主なメリットを見てみましょう。
矯正治療では、装置を取り付ける前に健康な歯を抜くことがあります。歯が移動できる余地を作るためです。しかしながら矯正のためとは言え、健康な歯を抜くことに抵抗がある患者も少なくありません。
一方でマルチループワイヤーを使った矯正治療の場合、事前の診断結果にもよりますが、抜歯せずに矯正できる可能性も低くないとされています。
一般的な矯正治療に要する治療期間は1~2年となりますが、抜歯せずにマルチループワイヤーを使って矯正できた場合、1年以内に歯の移動が終わることもあります。症例次第で治療期間は長くなることもあるものの、仮に長くなったとしても2年ほどで終わります。
マルチループワイヤーを使う矯正治療では、事前のレントゲン検査に加えて、顎の動きやかみ合わせをシミュレートするアキシオグラフという検査を行う場合があります。
この検査を行うことで、かみ合わせのバランスを考慮した精緻な矯正が期待できます。
マルチループワイヤーを使った矯正治療の主なデメリットを見てみましょう。
他の矯正治療と同様、マルチループワイヤーを使った矯正治療も、治療期間中は口腔内に違和感があります。ワイヤーと粘膜が接触し、痛みを感じることがあるかもしれません。
違和感や痛みが強い場合には、担当の歯科医に相談して装置を調整してもらう必要があるでしょう。
極度にガタガタの歯並びの場合、マルチループワイヤーを選択すると、口元が出るような印象に仕上がることもあります。また、抜歯せずに出っ歯をマルチループワイヤーで矯正すると、見た目があまり改善されていないように感じることもあります。
治療後の見た目に問題がある場合、改めて抜歯の上、矯正をやり直す必要が生じるかもしれません。マルチループワイヤーでの矯正を検討する際には、歯科医師へ十分に相談してから決断しましょう。
マルチループワイヤー矯正は、1980年に考案された歴史の浅い矯正治療法です。そのため、十分な症例を持っている歯科医院は少ないのが現状。
マルチループワイヤー矯正を相談する場合には、症例の豊富な信頼できる歯科医院を選ぶようおすすめします。
マルチループワイヤーを使った矯正治療の概要、メリット・デメリットなどをご紹介しました。
いくつかのデメリットはあるものの、抜歯せずにできる可能性のある矯正治療として、マルチループワイヤー矯正は大変注目される治療法の1つ。
症例が豊富で十分な治術力を持つ歯科医院を探し、ぜひ一度、相談してみてはいかがでしょうか。
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